平成16年12月2日から施行された比較的新しい制度です。オーバーステイ等で退去強制により帰国した場合、従来ですと日本に再入国できるまでの期間、すなわち「上陸拒否期間」が5年でした。しかし、この制度が始まってからは「出国命令」を受けて帰国した場合に、再び日本に入国することができるまでの期間(すなわち「上陸拒否期間」)が1年に短縮されました。 一体どういう人がこの制度の恩恵に預かれるのでしょうか。すべての例を挙げればきりがなく理解もしづらいと思いますので、よくある事例、当ホームページをご覧になる方に関係の深そうな事例についてのみご説明申し上げます。
上記に該当する外国人は、地方入国管理局や支局等に出頭し、違反調査の末「出国命令」を受ければ、身柄を拘束されずに簡易な手続きで出国することができます。そして帰国してから1年経過後に、上陸拒否期間があけることとなります。 ここで一番の問題となるのは、「出国命令を受けて帰国した人は、1年経ったら必ず日本に戻って来られるのか」ということだと思います。対象となる外国人の方々にとっても最大の関心事だと思います。 やはり、1年という上陸拒否期間が経過したからといって、必ず日本に再入国が出来るというわけではありません。 日本に上陸しようとする外国人は、その上陸しようとする出入国港において上陸の申請をし(入管法第6条2項)、そこで以下の条件に適合しているかどうかの審査を受けなければなりません。(入管法第7条1項)
ところで、オーバーステイの状態から正式なビザを取得する手続きを検討されている方、つまり「在留特別許可」の請願をしようと考えていらっしゃる外国人の方の中には、当ページで解説をしています「出国命令制度」の対象となる方も多数いらっしゃると認識しております。 不法滞在の外国人を退去強制させる手続きにおいて、例外的に認められるのが「在留特別許可」である以上、いくら日本人と結婚していてこのまま日本にい続けたいという外国人であっても、退去強制制度あるいは出国命令制度に従って一度日本から出国し、正式な手続きを経て再度入国するといったやり方が、当局のお勧めする一番お行儀のいい方法ではあると思います。 しかし上記で説明したように、1年(出国命令制度の場合)あるいは5年(退去強制の場合)の上陸拒否期間が経過したことは、上陸拒否事由に該当しなくなるだけであり、査証(ビザ)がおりるかどうかは別問題ですので、熟慮する必要はあると思います。 当事務所といたしましては、在留特別許可についてご相談にいらしたお客様に対して「出国命令制度の概要」についてもご説明いたします。その上で今後どのような方法を取るのがいいかを選んでいただきます。